フェアトレードタウンとは、市民一人一人と共に、行政、企業・商店、市民団体などが一体となってフェアトレードの輪を広めよう、とする運動です。フェアトレードの理念が自分たちのまちで広がり根付くように、市民が中心となり進めています。

「フェアトレードタウン基準」を満たすと、一般社団法人フェアトレードタウンジャパン(FTTJ)から「フェアトレードタウン」として認定され、イギリスが中心となっている国際的なフェアトレードタウン運動のリストに掲載されます。

<フェアトレードタウン基準>
1:推進組織の設立と支持層の拡大
フェアトレードタウンを推進する組織があること
2:運動の展開と市民の啓発
イベントやキャンペーンが行われ、メディアに取り上げられていること
3:地域社会への浸透
地域の企業や団体がフェアトレード産品を利用し、組織内外へ普及していること
4:地域活性化への貢献
他のコミュニティ活動と連携していること
5:地域の店(商業施設)によるフェアトレード産品の幅広い提供
フェアトレード商品がまちで買えること
6:自治体によるフェアトレードの支持と普及
地元議会や首長によってフェアトレードの支持が表明されていること

詳しい基準はこちら↓
http://www.fairtrade-forum-japan.com/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%B3/

6つの基準は全て達成するためには、まちのあらゆる人と協力して、様々な方法で活動することが必要です。つまり、この6つの基準に沿って活動していった先に、“まちぐるみでフェアトレードを広める”ということができます。

この運動はイギリスの約5000人の町、ガースタングで一人の市民が、地元の商店や教会でフェアトレード産品の取り扱いを提案したけれどうまくいかず、行 政関係者/議員/商店主などにフェアトレードを応援してもらえるよう、様々な活動を行ったのが始まりです。その活動により、まちの人々が「それぞれの立場 で、できるところから」フェアトレードに繋がるアクション(フェアトレード産品を使う、販売する、キャンペーンに参加する等)を始めるようになりました。 ガースタングは2000年にフェアトレードタウンと宣言し、行政、企業・商店、市民団体などが一体となってフェアトレードの輪を広める運動が、フェアト レードタウン運動と呼ばれるようになりました。
その後、フェアトレードタウンは世界中に広がり、小さな村単位のものから、ロンドンやパリ、ローマといった首都も含まれています。日本でも展開され、2011年には熊本市が日本初、アジア初のフェアトレードタウンになりました。

〔フェアトレードとは〕
●フェアトレードは、開発途上国の農家や小規模生産者や女性など立場の弱い人々の自立を、買い物を通して支援する国際協力活動です。公正な価格で引き取り、自然や伝統文化を大切にし、児童労働など労働環境に配慮し、生産者の顔が見える、人と人をつなぐ貿易です。また、フェアトレードは、地域と地域を結ぶ「国際産直」運動です。私たちの生活のあり方を見直すことを通して、共に地域をより良くしていこうとするコミュニティ運動でもあります。

●物語のある新しい買物・フェアトレード
あなたが買ったセーターを通して、作った人の顔を思い浮かべられるとしたら、一針一針にこめた思いを知ることができたら、それはとても心弾むことに違いありません。例えば、ネパールのある村の女性が、編み物を一から学び、やがて素敵なセーターを編み上げる技術を身につけ、セーターを編んで収入を手にするようになり、彼女の子どもが学校に行けるようになり、自信と誇りを持って生きていけるようになった。そんなセーターが、あなたの体を冬の寒さから守ってくれているとしたら、そこにはお金だげでは図れない限りない 価値があり、人と人とのつながりを感じることができるにちがいありません。そうした物語のある買物、それがフェアトレードです。

●私たちの現代の買物は、ショップの棚にいつも豊かに品揃えされ、その中から値段やデザインなど自分の願望のみを基準に選択する買物となっています。生産者と自分との関係を完全に断ち切ることを通して、先進国の私たちだけの欲望で動く”自由な市場経済”はつくりあげられています。
私たちはその商品を生産した人たちから分断され、作った人のことを何も考える必要がないことによって気持ちよく欲望を達成でき、幸せを感じられるのかもしれません。 しかし、例えば、今年(2013年)4月24日、バングラデシュの首都ダッカで8階建てのビルが崩落し、1230人以上が亡くなり、2400人以上が負傷しました。このビルにはバングラ の成長産業となっている縫製工場が主として 入居しており、そこで働く多くの若い工員たちはそのほとんどが 極端な低賃金と劣悪な環境の中で働いていました。
この事件を私たち どう受け取ったでしょうか。日本で私たちが着ている衣服は実質的に今やほとんどがこうした国々でつくられた輸入品です。世界の衣料品企業は賃金の少しでも安い途上国に生産委託を しています。世界ではこの事故を「現代の奴隷労働」(フランシスコ・ローマ教皇)と捉え、事件後 クリーンクローズ・キャンペーンなどの国際NGOによる企業改革運動が世界中で展開され、広がっています 。
私たちと 、このバングラ のビル崩壊で亡くなった人びととは 衣服を通して直接的・日常的につながっているのに、それに気付かない振りをすることによって私欲を満たし得ているのかもしれません。 そうしたこと ではなく、生産者と消費者がつながって一緒に生きる生き方、生産と消費の新しい関係づくりをもたらす貿易、それがフェアトレードです。

●フェアトレード運動が目指すもの
フェアトレードにはいくつかの目的・理念がありますが、とくに次の3つが重要な点だと思います 。
(1)    フェアトレードは格差の解消を目指し、貧困削減を追求する運動です。
フェアトレードが求める「公正な貿易」とは、途上国の生産者と先進国の買い手とがお互い対等であったら達成されるであろう取引関係をめざすものです。対等なパートナーシップによる貿易です。現実に実態として存在する大きな格差を認識し、その格差縮小に取り組むこと、つまり貧困の削減に取り組む運動です。また、その取引をとおして、途上国の人びとの人材育成、自分たちのことは自分たちの力で運営できるエンパワーメントをもった人材育成を目指す運動です。
   現代の世界貿易システム(WTO=世界貿易機関)は、その商品が児童労働で作られたのか、劣悪な労働環境の中で作られたのか、環境を激しく汚染し破壊することによって作られたのか、人権を無視して作られたのか、そうした生産プロセスは一切関係なく、出来上がった製品だけをみて、その自由貿易を追求するものとなっています。
フェアトレードは開発途上国の農家や零細生産者を支援し、貧困からの脱却と自立を支援する運動ですが、その支援を通じて、先進国が一方的に有利となっている現代の自由貿易という名の不平等な世界貿易シテスムを改革していくことを目指す運動でもあります

(2)    フェアトレードは国際産直運動です。
日本でも地産地消、産直、提携などの優れた農業運動が活発に行われています。フェアトレードはこうした国内の農業運動とコンセプト(精神)を一にするものです。フェアトレードは国際産直運動だからです。
フェアトレードは、生産者と輸入団体が協働・連携して商品を開発し、直接購入する取引をしています。開発途上国では多くの人びとが農村に住み、しかも自立が阻害されています。フェアトレード商品の主たる素材は農産物です。フェアトレード商品として知られるコーヒー、紅茶、バナナなど、そしてチョコレート(その原料であるカカオ)、さらに衣料品やクラフト類(コットンや麻など)の素材は、これら熱帯地域を中心として生産されている農産物です。その点で、これらフェアトレードの対象となる農産品は、日本の農家の農産品とはバッティング(競合)しません。日本の農家を大切にすることと、フェアトレードが対象とする開発途上国の農家を大切にする運動とは共通の理念で一緒に協働できる運動なのです。

(3)    フェアトレードはコミュニティづくり運動です。
フェアトレードは開発途上国の農家や小規模な生産者から生活可能な適正価格で取引とする運動ですが、同時に生産者のみならず、その生産者の方々が生活するコミュニティをよりよくしていく仕組みが組入れられています。フェアトレードでは生産者には団体(協同組合やNGOなど)を作っていただき、その民主的運営を条件としています。さらに輸入団体側は日本で販売して得た収入から一定額をさらにその団体に提供します(それをフェアトレードプレミアム/ソーシャルプレミナムと呼んでいます)。数年するとその団体にはこのプレミアムが溜まっていきますので、組合員はその使途について話し合います。多くの場合、学校、奨学金、診療所、図書館、井戸、道路の改良などに使われるケースが多く、コミュニティの向上につながっています。
一方先進国の私たちにとって、私たちのコミュニティにも多くの問題があります。その多くは、かってあった相互扶助精神の破壊・喪失から生じていると思われます。私たちが失ってしまったそうした精神をフェアトレードに取り組む開発途上国のコミュニティでは依然多く残しています。
私たちの新しいコミュニティづくりには、自分たちのコミュニティだけがよくなればいいということてはなく、世界の(とくに開発途上国)のコミュニティとつながりながら、共に学び励まし合いつつ共に向上・改善していく取り組みが必要なのではないかと思います。フェアトレードは開発途上国のコミュニティをよりよくしていこうとする運動でもありますが、同時に先進国側の私たちのコミュニティをよりよしていくために、途上国のコミュニティとの関係やその英知から学ぶべきものが多くあり、一緒にコミュニティをよりよくしていくことができるに違いありません。
フェアトレードタウンは、途上国のコミュニティと私たちのコミュニティが結び合って、例えば買物をとおして交流し、刺激し合い、お互いのコミュニティをより良くしていこうという「コミュニティ運動」でもあるのです。

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